3日目は一口餃子、ムツゴロウ、五島うどん、大村角寿司。。。
きのうは旅疲れのせいか、早く寝てしまった(なんて言いながら、また1日遅れのアップでごめんなさい)。実は、周辺随一の繁華街・思案橋にある一口餃子専門店、「雲龍亭本店」で、宿でのちょい飲み用に、「一口餃子」と「ニラとじ」を買ってあったのだけれど。。。
きょうは長崎旅行の最終日なので、日中、暑いなかを持ち歩くわけにいかない。だから、チェックアウトを少し遅めにして、朝・昼食代わりに部屋で食べることにした。
ここんちの一口餃子は、絶対に作り置きしないのだそうだ。薄くて弾力のある皮が特徴で、すご~く食感が軽い。中に入っている具は、野菜が多めながら、肉汁もたっぷり。ニンニクはほとんど入ってなさそうだ。
腰のある薄皮だから、ひと晩置いてしまっても、全然のびていないのはさすが。具の旨み、香りもまったく飛んでいない。1個の大きさは4センチ程度で厚みも1センチ程度。かなり小さめだから、1人前なんてあっという間だ。ちなみに、写真は3人前です。
ニラとじは、いわゆるニラの玉子とじのこと。ほかにもレバー入りのキモとじ、豚肉入りのブタとじがあるけれど、餃子と合わせるなら、やっぱりシンプルなニラとじがいちばん相性がいい。
基本的に、ニラと玉子を醤油味でとじてあるのだけれど、やけに甘い濃厚な香りが漂っている。店の人に聞いたわけではないが、おそらく、仕上げに落花生油をひと振りして、香りづけしているのだろう。この香りが、食欲をかき立てる、かき立てる。ビールのピッチも速まるだろうな~(夜じゃないから飲んでないけれど)。
朝っぱらから、まるっきり夜のメニューでお腹をふくらませたら、きょうも路面電車で出発だ。きょうは、平和公園と浦上天主堂があるエリアを歩いてみよう。
まずは平和公園。この場所は、昭和20年8月9日に、世界で2発目の原子爆弾がほぼ真上で炸裂した“グラウンド・ゼロ”だ。
公園の一角には、高さ9.7メートルの平和祈念像が鎮座。平和への願いを込めて、天に向かって片手を突き上げている。
国際間の紛争を解決する手段のひとつである戦争。世界では、今この時点でも戦争が行われ、多くの人が命を落としている国がたくさんある。
日本は幸い、直近の60年以上にわたって、直接的には戦争と無縁だった。これは実に得難く、ありがたいことだ。平和が続いているっていうことは、実にすばらしい。
ただ、日本はその平和を獲得する過程で、過去に大きな犠牲を払っているのだ。平和ボケしているとも言われる私たち戦後派・戦無派世代は、そのことを忘れてはいけないと思う。
平和公園を後にして、谷状になった住宅地をはさんで向こう側の山の中腹にある浦上天主堂へ。ここは、大正14年に建築された比較的新しい教会。当時は東洋で最大の教会だったらしい。
赤いレンガ造りの建物で、ロマネスク様式という建築手法だという。残念ながら内部は撮影禁止だったので写真は掲載できないけれど、ほの暗い礼拝堂は、実に荘厳な雰囲気。
ステンドグラスや壁のフレスコ画には、イエス・キリストが十字架に磔にされるまでの物語が描かれ、雰囲気に弱い私など、きのうの大浦天主堂に引き続いて、またしても敬虔な心持ちになってしまった。
すっかり心が洗われたところで、今度はガラリと趣を変えて、諫早市の「ムツゴロウ水族館」へ。
諫早湾が面する有明海の干潟は、日本で唯一、ハゼ科の珍魚、ムツゴロウが生息していることで知られている。そのムツゴロウは、とても敏感で観察がなかなか難しい魚なのだけれど、この水族館では、気軽に観察できるのだ。
40年近く前の矢口高雄さんの漫画、「釣りキチ三平」で、有明海のムツゴロウ釣りの話を読んで以来ずっと、ムツゴロウを生で見てみたいと思っていたから、楽しみで仕方がない。
水族館は、干潟を干拓した広大な土地に作られた「諫早ゆうゆうランド 干拓の里」内に立てられている。敷地内には諫早干拓資料館もあり、干拓の歴史や、干拓地の人たちの暮らしぶりを知ることができる。
ムツゴロウ水族館は、こぢんまりしたかわいらしいアクアリウムで、川魚を中心に、さまざまな生きものが展示されていた。けれど、もちろんメインはムツゴロウの水槽だ。
1階の真ん中に設置された円形の水槽が、ムツゴロウたちの住み家だ。ムツゴロウはとっても敏感な魚で、30メートル先の人間の気配も感じ取り、干潟の泥穴に隠れてしまうという。
けれど、この円形水槽は、底面よりも上部がすぼまっていて、外部の音や刺激がムツゴロウたちに届きにくくなっている。だから、自然の中にいる状態と近い姿が観察できるのだ。
のぞき込んでみると、いるいる! どのかな干潟の風景が再現され、その中に、ムツゴロウ、トビハゼ、シオマネキ。
ムツゴロウたちは、泥の上に寝そべったり、水の中をピュンピュン泳いだり。ムツゴロウの泳ぎ方って意外とすばしっこくって、本当にピュンピュンって感じなのだ。
トビハゼは成魚でも10センチぐらいまでしかならないのに対して、ムツゴロウは20センチ前後に成長する。あと、ムツゴロウは全身に、水色の星が散っていて、ものすごくきれいだ。ただの茶色いハゼだと思っていたけれど、全然違う。
水面からひょこっと目だけ突き出して、きょろきょろとあたりを見回している姿がとてもユーモラス。大自然の中にいるムツゴロウは観察するのが難しいだろうから、ここで生の姿を見ることができて、本当に楽しかった。
さあて、だんだんと飛行機の時間が迫ってきた。長崎空港へ向かわなければ。空港では少し時間が余ったので、建物内にあった五島うどんの店で、「地獄うどん」というのを食べてみた。要は釜揚げうどんで、“地獄の釜”に引っかけたシャレなのだね。
長崎県南西部に位置する五島列島の特産、五島うどんは、「遣唐使の時代に中国から伝わった」「元寇の捕虜がこの地に伝えた」など、さまざまな説がある。どれが真説かはわからないけれど、かなり古い時代に大陸から伝わったことは間違いないらしい。
鉄鍋から箸でひと筋すくって、アゴ(飛び魚)のだしがきいたうどんだれにつけて食べてみると、細くてコシの強い麺ののど越しが実に気持ちいい。濃いめで芳ばしいたれともよく合っている。生卵もついていて、これをといてうどんにからめて食べることもできる。讃岐うどんでもこういう食べ方をするけれど、五島うどんの細麺の方が、卵のからみ方がいいみたいだ。
五島うどんでお腹がふくらんだら、売店でおみやげを買って飛行機へ。1時間半ほどで羽田空港に到着し、あとは電車で行徳の自宅へ。帰ってきたぞ~!
さあて、帰宅祝いの晩酌だ。つまみは、空港で買ってきた「大村角寿司」だ。
なんでも、大村寿司の歴史は、約500年前の戦国時代にさかのぼる。
戦に敗れて大村領を追われた大村藩主・大村純伊公が、7年後に領地を取り戻して凱旋した際、喜んだ領民が炊きたてご飯を木の箱に詰め、魚の切り身や野菜のみじん切りを乗せて押し寿司にして献上したのが始まりという。
受け取った大村公たちは、これを脇差しで四角に切って食べたため、角寿司の名前が生まれたそうだ。
上に乗っかっている錦糸玉子は、ふんわりと焼き上がり、玉子の甘い香りがいい感じ。その下には、椎茸やかんぴょう、奈良漬け、ゴボウ、かまぼこなどがみじん切りとなって隠れている。
ご飯は甘めの酢が利いて、なんだか疲れがとれるなあ。口の中でいろいろな具と混ざると、とってもやさしい味になる。
玉子の上には椿の葉がひとひら乗っていた。椿は「長崎県の花木」に指定されているという。玉子の黄色に椿の葉の濃い緑が映えて、とってもきれいだ。
それにしても、長崎での3日間、よく遊んだな~。やっぱり歴史のある街は、歩き回ると楽しいな。食べ物もとってもおいしかった。ただ、カロリーを気にせずいっぱい食べてしまったから、あしたからは電動アシスト自転車・ハリヤでたくさん走らなくっちゃな!!!
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コメント
美味いものめぐり食べたものは,質もさることながら,凄い量ですね。
ムツゴロウ,チャリじいさんのブログに出てくると食べ物に見えてきますよ。ところで,トビハゼって10cmくらいですよ。
投稿: nekki5149 | 2008年8月23日 (土) 20時01分
情報量がたっぷりの旅行記ですね。舌なめずりしながら見ております。(健啖家ですね)
長崎は歴史のある町で中国や西洋との接点であった時期も長く、特色のある食べ物や風物の多い町ですね。私も行ってみたくなりました。マイルたまっているので、秋にでも家人と行ってみたいですね。
投稿: kincyan | 2008年8月23日 (土) 21時07分
長崎での休暇は充実、楽しめたようですね
それにしてもチャリじいさんのレポートはグルメのとどまらず、まるでテレビのレポーターのようですな^^v
長崎には高校の修学旅行で、それから上五島には仕事で一度大昔に行ったことありますけど、レポートを聞けば聞くほど、また行ってみたいと思っています。
28日にゆっくりお話できることが楽しみです^^
投稿: kazu | 2008年8月23日 (土) 21時09分
【nekki5149 さま】
>美味いものめぐり食べたものは,質もさることながら,凄い量ですね。
えへへ、旅先で気がゆるんで、ちょっと食べ過ぎちゃいましたかねえ。
>ムツゴロウ,チャリじいさんのブログに出てくると食べ物に見えてきますよ。
今回はお店へ行く時間がなかったけれど、ムツゴロウは食べ物なんですよ。漁をするのはそのためです。甘露煮とか塩焼きにすることが多いみたいですね。
>ところで,トビハゼって10cmくらいですよ。
あ、本当ですね。この水槽内は5センチぐらいのやつが多かっただけで、成魚は10センチくらいまで育ちます。失礼しました。本文も5センチから10センチに修正させていただきます。
【kincyan さま】
>情報量がたっぷりの旅行記ですね。舌なめずりしながら見ております。(健啖家ですね)
ただ単に食いしんぼなだけなんで、お恥ずかしいです(笑)。ミステリー作家、都筑道夫さんのエッセイに「目と耳と舌の冒険」というのがありますが、やっぱり旅に出たら、目・耳・舌すべてで楽しみたいですよね。
>長崎は歴史のある町で中国や西洋との接点であった時期も長く、特色のある食べ物や風物の多い町ですね。マイルたまっているので、秋にでも家人と行ってみたいですね。
飛行機代も宿代もタダになるマイレージポイント、たまっていらっしゃるとはうらやましいです。秋の長崎レポート、楽しみにしていますね!
【kazu さま】
>それにしてもチャリじいさんのレポートはグルメのとどまらず、まるでテレビのレポーターのようですな^^v
いえいえそんな。単にあっちこっち遊び回ってい戯れ言に付き合っていただいて、かえって申し訳ないです(笑)。
>長崎には高校の修学旅行で、それから上五島には仕事で一度大昔に行ったことありますけど、レポートを聞けば聞くほど、また行ってみたいと思っています。
五島、いいらしいですね。私の友人が一時、住んでいて、よく話を聞きましたが、まだ行ったことはないので、うらやましいです。
>28日にゆっくりお話できることが楽しみです^^
こちらこそ、とっても楽しみにしております。よろしくお願いいたします!
◇ ◇ ◇
皆さま、いつもコメントありがとうございます。またのお越しを楽しみにしておりますね!
投稿: チャリじい | 2008年8月24日 (日) 11時08分