【北海道出張その2】虚空の彼方に超絶的辛宇宙を見た!
北海道出張3日目の3月9日(月)は、朝8時に札幌のホテルをレンタカーで出発し、まだ雪の残る峠道を北西へ。運河の街・小樽を通り越して、ニッカウヰスキーの蒸留所があることで知られる「余市(よいち)」がきょうの仕事場です。仕事と蒸留所に何の関係もないのが実に残念!
いつも通り、仕事をちゃちゃっと終わらせたら、息つく間もなく札幌へトンボ返り。ああ、忙しいなあ。でも、これではあんまりなので、途中の小樽で運河を眺めてきました。といっても、小樽の運河は札幌へ向かう国道沿いにあるので、ほんの数分、車を駐めただけですが。
やっぱり、石積みの古い倉庫群が建ち並ぶ小樽運河って、独特のレトロな雰囲気が素敵ですよね。この時期に来たのは初めてですが、雪の趣もなかなか。もうちょっとぶらぶら歩きたい、北一ガラスのギャラリーものぞきたい--なんて誘惑にも駆られましたが、次の予定が迫っているので、しぶしぶ当然ながら出発です。
約1時間のドライブで戻ってきた札幌市内は、あっちこっちを除雪車が走っていました。関東者にはちょっとめずらしいのでパチリ!
札幌で、この日2件目の仕事をこなしたら、もう午後2時すぎ。さすがにお腹が空きました。そういえば、急いでいたから朝ごはんも食べていないし。
せっかく来ているんだから、北海道らしいランチがいいな。きのうは海の幸だったし、札幌ラーメンは何度か食べているし、あとはどんなものがあったっけ--。
というわけで、やってきたのは札幌市郊外の「マジックスパイス」。いまや全国区となった「スープカレー」ですが、発祥は札幌で、その名前を初めてつけたのが、このお店なのだそうです。
スープカレーはお店ごとにいろいろなタイプがありますが、マジックスパイスのは「インドネシア風」。4~5年前に1度来たとき、エスニックなスパイスの香りにノックアウトされてしまい、また来ようと、ず~っと機会を狙っていたんです。札幌の中心街から少し離れているものだから、なかなか来られなかったけれど、今回は、次のお仕事予定地への通り道なので寄ることができたというわけ。
入り口で靴を脱いでお店に上がると、ふわっと漂うお香のいい香り。暗めの照明の店内は、エスニック調のインテリアで、ウェイトレスの女の子たちもなんとなく民族衣装風です。
前回は「チキンの涅槃(ねはん)」を注文したので、今回は「ポーク角煮の虚空」を頼んでみました。っていっても、いったい何のことかわかりませんよね。
ここんちのスープカレーは、ジャガイモやカボチャ、キャベツ、ナス、インゲン、ダイコンなど、野菜がたっぷり入ったカレースープに、ビーフ、ハンバーグ、カツレツ、シーフード、フィッシュフライなど、何かメインの具が入ります。チキンやポーク角煮は、そのメインの具の種類です。
涅槃とか虚空とか、お経の文句みたいな部分は、辛さのランクを表しています。ここんちでは下の写真の通り、いちばん甘い「覚醒」から「虚空」まで、7段階の辛さが選べます。ランクが上になるにつれ、辛さだけでなく、コクも増すそうです。「瞑想」のところに、「軽い目まいが爽快感」とか書いてあるのがなんとも怪しげ。
「涅槃」が普通の辛さとされていて、前回、これに挑戦して「もっとイケそう」と感じたから、今回は3段階上げて最辛ランクに挑戦です。相当辛いとされているらしく、注文したときに、ウェイトレスさんから、「大丈夫ですか? 辛いの自信あります?」と聞かれてしまいました。まあ、なんとかなるでっしょ~!
やがて目の前に置かれたのがこれ。黄色い模様がかわいらしいプレートの上に、ラーメン丼ぐらいのボウルがドン! 写真の通り、見た目もとってもきれいです。
わりと薄い色のカレースープは透明感があって、全然ドロッとしていません。種類はよくわからないけれど、レモングラスが強めに入っていそうなスパイシーな香りが立ちのぼり、思いっきり食欲を刺激されちゃうな~。
あ、写真では見えませんが、ターメリックなのかサフランなのか、ちょっぴり黄色に染まったライスのプレートがついています。
さあて、涅槃に比べて、虚空はいったいどんな世界が広がるのかな。さっそくスプーンで口に運んでみると、ひとすすり目から……
キターッッッ!!!!!
辛いもの好きが高じて、辛さ(の痛み部分というか刺激成分)に対しては、ほとんど神経が麻痺しているチャリじいでありますが、さすがに虚空、「超越的辛宇宙へ」なんて書いてあるだけのことはあって、ガツーンと来ました。
けれど、なんという心地よい辛さ! 舌先はしびれてしまって、そこにあるのかないのかさえ自分でわからないほどですが、複雑なスープベースというか、ルーに込められたうまみ、コクはしっかりと伝わってきます。
陶然。まさに、超越的辛宇宙に陶然といった感じです。そして、気持ちいい。身体じゅうの細胞が覚醒して、一斉に新陳代謝を始めたかのように汗がドドッ! 唇もポッポと熱くなってきました。
意識は別世界をさまよいながらも、スプーンはせっせと動きます。たっぷり野菜の下に隠れていたポーク角煮は、パサつかずジューシーな仕上がり。ただ、虚空という超強力なカレースープの前では存在感を失います。
辛宇宙の彷徨を楽しむか、具の味わいをくっきりと楽しむか、どちらをメインにするかはっきり決めてからオーダーするべきなのでしょう。次に虚空を食べるときは具をベジタブルに、チキンやポーク角煮が具のときは極楽ぐらいにした方がいいかも--と思いました。
あ、そうそう。飲み物は「ソルトラッシー」を注文しました(辛さに陶然としていて、写真を撮るのを忘れちゃいましたけど)。普通のラッシーは、ヨーグルトをベースにミルクや水を加えて砂糖で味を調えますが、ここんちのは、さらに岩塩を加えます。甘じょっぱい不思議な味で、濃厚ではあるのですが、後口がとてもさっぱりして、スープカレーにぴったりです。
辛いものって、食べると気持ちよくなって元気が出てきますよね。ましてや今回は虚空パワー。この後は、札幌でもうひと仕事してから函館へ移動というタイトなスケジュールですが、なんとか乗り切れそうな気がしてきました。
電動アシスト自転車・「ハリヤ」がまったく登場せず、電チャリより食べ物の話ばっかりの奇妙な自転車通勤ブログになっておりますが、北海道出張編、あと少し続きます--。
↓私が参加しているランキングサイト、「にほんブログ村」へのリンクです。ポチッとクリックしてくださると、当ブログの順位が上がります。ぜひ応援をお願いします!
★もうひとつ、「人気ブログランキング」にも参加しています。こちらのリンクもポチッとよろしくお願いいたします!
★いつもクリックしていただいて、本当にありがとうございます!!!
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
北海道にスープカレーの元祖があったとは!!
しかし,その辛さとコク,そしてお店独特の用語が期待と満足を与えてくれますね。
チャリじいさんの食べ歩きツアーガイド!今日も絶好調ですね。
応援ポチ!
投稿: nekki5149 | 2009年3月11日 (水) 20時28分
初めまして。
とっちゃんの所から寄せて頂きました。
偶然ハンドルネイムが同じですネ。
今後とも、宜しくです。
投稿: ちゃり爺 | 2009年3月12日 (木) 08時27分
雪ですね〜。
北国出身の私には、除雪車が懐かしいです。
東京では見ることがないですもんね。
マジックスパイスは私も行ったことがあります。
涅槃は怖くて頼めませんでしたけど。
北海道レポート第3弾、楽しみにしてます。
投稿: 青サル | 2009年3月12日 (木) 16時24分
曼荼羅ですね。
インド発症のカレーだけあって、
仏教用語をメニューに使ってしまうあたり、
なんともイカしたセンスを感じます。
なんかもう、「虚空」とか「涅槃」とか「覚醒」なんて見た目だけでワクワクしちゃう漢字ランキング上位に食い込む言葉なので、何とも食欲がそそられます。
僕は、辛いのが苦手なのですが、ここのカレーは是非とも食したいところです。
ポチ!
投稿: そあん | 2009年3月12日 (木) 18時09分
うげげっっ!
私には、絶対に無理です・・・辛いのは・・・苦手でして・・・。
あ・・・いや、普通に辛い程度は好きなんですよ~。
グリーンカレーも、必死ですが食べられます・・・・・。
でも・・・次の日が・・・はい・・・・ええ・・・そう言う病を持ってますので・・・・はい・・・ちにてんてんです・・・。
投稿: とっちゃん | 2009年3月12日 (木) 21時37分
こんばんわ。相変わらずガッツな出張をされていますね。やはり北海道は車で回るのが一番のようです。(私は運転できないので、行ったら観光バスでしょうね)スープカレー美味しそう。あまり辛いのは得意ではありませんが、下がしびれるくらいの奴を食べてみたい気もします。
投稿: kincyan | 2009年3月12日 (木) 23時58分
【nekki5149 さま】
コメントありがとうございます!
>北海道にスープカレーの元祖があったとは!!
やっぱり、冬の寒さが厳しい地域だから、こういうものが生まれたんでしょうね。
>しかし,その辛さとコク,そしてお店独特の用語が期待と満足を与えてくれますね。
あはは、かなり怪しさも漂っていましたが。。。
>チャリじいさんの食べ歩きツアーガイド!今日も絶好調ですね。応援ポチ!
あくまでも、お仕事の「ついで」なんですけど…。応援ポチ!ありがとうございました。
【ちゃり爺 さま】
初めまして。ようこそいらっしゃいました!
コメントありがとうございます!
おお、本当に、表記は違うけれど、おんなじハンドルネームですね。偶然ですが、びっくりです!
拙いブログですが、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。ちゃり爺さんのブログにも、のちほどお邪魔させていただきますね!
【青サル さま】
コメントありがとうございます!
>雪ですね〜。北国出身の私には、除雪車が懐かしいです。東京では見ることがないですもんね。
ですよね~。この日見た除雪車は、前部の雪搔きスカートの塗料が雪の圧力ではがれまくり、やっぱり北海道は雪の本場なんだなあと感じさせられました。
>マジックスパイスは私も行ったことがあります。涅槃は怖くて頼めませんでしたけど。
へへっ、私も迷いましたが、エイヤッと行ってしまいました。
>北海道レポート第3弾、楽しみにしてます。
長々とすみません。あともう少しです。
【そあん さま】
コメントありがとうございます!
>曼荼羅ですね。インド発症のカレーだけあって、仏教用語をメニューに使ってしまうあたり、なんともイカしたセンスを感じます。
ですよね。それがなんともいい雰囲気で。。。
>なんかもう、「虚空」とか「涅槃」とか「覚醒」なんて見た目だけでワクワクしちゃう漢字ランキング上位に食い込む言葉なので、何とも食欲がそそられます。
「怪しい言葉+食べもの=食欲」ってことですね。
>僕は、辛いのが苦手なのですが、ここのカレーは是非とも食したいところです。ポチ!
えっと、支店が東京・下北沢にあるようですので、よかったらどうぞお試しくださいませ! ポチ!もどうもありがとうございました。
http://www.magicspice.net/
【とっちゃん さま】
コメントありがとうございます!
>うげげっっ! 私には、絶対に無理です・・・辛いのは・・・苦手でして・・・。
おお、ちにてんてんの地主さまなのですね。確かに、辛いものって翌日がつらいっていいますよね。
ただ、マジスパさんのカレーって、ひとつ不思議なことがありまして、食べている間は、唇や舌が熱くなるのですが、食べ終わると、それがスーッと引いて、辛さの痛みがまったくなくなってしまうんです。これは、ほかのお客さんもそんな会話をしていたので、私だけではないようです。
もし機会があったら、「覚醒」あたりから、ぜひお試しを!
【kincyan さま】
コメントありがとうございます!
>こんばんわ。相変わらずガッツな出張をされていますね。やはり北海道は車で回るのが一番のようです。(私は運転できないので、行ったら観光バスでしょうね)
北海道は、何度行っても広いです。だから、機動性のあるクルマで回るのが一番ですね。で、自分でガンガン走れる分、ついスケジュールもぎゅうぎゅう詰めにしてしまいます。
>スープカレー美味しそう。あまり辛いのは得意ではありませんが、下がしびれるくらいの奴を食べてみたい気もします。
ほんとに、しびれますよ~! でもそれが快感なんですよね。あ、もちろん、辛さだけじゃなくて、さまざまなスパイスがからまりあった複雑な味わいこそが、一番の魅力なんですけれどね。
◇ ◇ ◇
皆さま、どうもありがとうございました。
またのお越しを楽しみにしておりますね!
投稿: チャリじい | 2009年3月14日 (土) 08時26分