出張で南の島へ。マングローブのジャングルをボートで探検~!
前日に急きょ決まった出張で、9月16日(水)は午前4時半に行徳の自宅を出発し、羽田空港へと向かいました。そのおかげで、せっかく復活した電動アシスト自転車 ・ ハリヤ で朝ポタするひまもありません。あ~あ。
6時25分発の飛行機に飛び乗って、やれやれと思いながら窓の外に目をやると、真っ青な空の下に、純白の雲海が広がっています。きれいだなあ……と眺めているうち、だんだんまぶたが重くなってきました。きのうの晩というか、今朝は完全に徹夜だったからなあ。。。あふ。。。。。
ドスン!
ショックで目が覚め、墜落かと思ってまわりを見まわしたら、石垣空港に到着していました。3時間弱の空の旅、完全に熟睡しちゃったな。それにしても、いかにも南の島らしい、ちっちゃい空港ですねえ。
あっちぃ~!!!
タラップを降りると、猛烈な熱気が襲ってきます。沖縄本島のはるか南、台湾のすぐ東に位置する石垣島は、9月なかばになってもまだまだ真夏。あとから調べたら、この日は最高気温33.9度、最低気温28.4度でした。これじゃあ、暑くて当たり前だあ!
石垣空港からタクシーで石垣港へ急ぎ、今度はフェリーで西へ向かいます。右舷側を並行して走っていた真っ白な船を窓ごしにパチリ! ああ、海の色が本土とまったく違います。これぞまさにエメラルドブルー!って感じの色合いですね。
目的地まで約25キロ、40分ほどの航海でしたが、幸いにも波はとっても静かで、船酔いせずにすみました。らっきぃ~!(喜)
さあて、たどりついたのはいったいどこかというと、、、
西表島でした~!
はい、イリオモテヤマネコやカンムリワシでおなじみ、面積の90%が亜熱帯の自然林で覆われた八重山列島最大の島であります。今回は、島の南東部にある大原港から上陸いたしました。
到着したら、休む間もなくお仕事にかからなくっちゃ。大原港でさっそくレンタカーを借りて、島北西部のお仕事先へGO!
ラララ~ッ といい気持ちで運転していると、道路わきの至るところに、「ヤマネコ注意」の看板や標識が立てられているのが目につきます。なんでも、世界中でこの島にしかいない天然記念物のイリオモテヤマネコは、個体数が100頭ぐらいまで減っているにもかかわらず、自動車にはねられる事故が毎年数件ずつ発生しているからだそうです。
地元では、2001年に「非常事態宣言」を発令したほど深刻に受け止めていて、島内の道路はすべて、最高速度が40キロに制限されています。これだったら、ロードバイクで移動した方がはるかに速いですね。
イリオモテヤマネコは半夜行性なので、日中に道路へ飛び出してくることは少ないらしいんですが、それでも慎重に運転して、お仕事先の島北西部・上原港に到着。これでだいたい、島の端から端まで走ったことになります。所要時間は50分ほどでした。
午前中のお仕事をちゃちゃっとこなし、一段落ついたので、お昼ごはんを食べに行きました。「沖縄そば を食べたい」といったら地元の方が薦めてくれた、上原港の真ん前にある「新八食堂 」さんです。
一番人気の「野菜ソーキそば」(900円)。
レタスやモヤシなど、野菜がどっちゃり乗っかっていますね~。あれれ、ソーキ (豚アバラ肉)が見当たらないけれど、、、
野菜をわきへ寄せてみたら、ゴロッとしたソーキ の塊が2つ出てきました。こりゃあ、でっかいや!
さっそく、カツオ、豚骨、鶏ガラでだしをとったというスープをひとすすりしてみると、なかなかあっさりした味わいです。ただ、けっこう塩は強めだなあ。
ソーキ はかなり柔らかく煮込んであって、甘めの煮汁がよ~く染みています。はしでつまむだけで、骨からかんたんにはずれますよ!
麺はこんな感じです。
八重山諸島のそばは、細くて断面が丸いと聞いていたのだけれど、ここんちのは沖縄本島のそばみたいに平打ちですね。本島よりは少し細めかな。ちょっとブワッとした、沖縄そば らしい歯ごたえです。
それにしても、野菜もソーキ も麺も、ものすごいボリュームだなあ。特に麺は2玉ぐらい入っていそう。マリンスポーツで思いっきり身体を動かした後なんかにぴったりって感じがいたしました。ごちそうさまでした~! あ、お昼の麺食いはこれでとうとう、50連チャンに到達いたしましたよ!
お腹がいっぱいになったら、午後のお仕事を始めましょう。お、飛行機の中でしっかり寝たせいか、ぜんぜん眠くならないぞ!(笑)
ソーキパワーでがんばったら意外と早く片づいて、夕方近くにこの日のお仕事がぜ~んぶ終了しちゃいました(嬉)。っていうことは、、、
これより南国のバカンスタイム~!
わ~い、やっぱり仕事は早く終わらせてみるもんだ!
そういうことなら、島南東部の大原港へ急いで戻りましょう。港近くで海に注いでいる仲間川の夕方のクルーズに間に合うかもしれません。ただし、時速40キロで(笑)。
道路わきに広がる真っ青な海と空。気持ちいいドライブですねえ。
ハイビスカスも、あっちこっちに咲いています。
ざわわ、ざわわ、ざわわ……
広~いサトウキビ畑です。風に吹かれて、ほんとに「ざわわ、ざわわ」って音がしていましたよ。
そうこうしているうちに、仲間川の河口に到着です。ああ、よかった! 夕方のクルーズに間に合いました。
仲間川の河口域には、面積が200ヘクタールにもおよぶ国内最大規模のマングローブ林が広がっています。で、この川をボートで遡ってマングローブ林を観察しようというのがこのクルーズの趣旨なんです。まあ、エコツアーのひとつですね。というわけで、さっそく、、、
マングローブクルーズへGO!
お~、川の両側は、熱帯のジャングルみたいになっていますよ!
川岸には、まるでタコの足のような根っこが特徴的なマングローブの1種、ヤエヤマヒルギがうっそうと茂っています。その奥に濃い緑色の葉っぱをのぞかせているのは、メヒルギですね。
クルーズのガイドさんによると、「仲間川流域では、いちばん川沿いにヤエヤマヒルギ、その内陸側にメヒルギやオヒルギ、さらに奥にヒルギダマシが分布しています」とのことでした。
マングローブっていうのは、熱帯や亜熱帯の河口など、満潮時に海水が入り込む潮間帯に森林をつくる植物の総称で、個別の植物の名称ではありません。日本では沖縄県と鹿児島県に分布していますが、西表島のマングローブ林が規模でも植生の豊かさでも特に有名です。
温暖化が進む中、マングローブ林は高い二酸化炭素吸収力が注目されています。熱帯雨林が1ヘクタール当たり地上部分で200トン、地下部分で70~80トンの炭素を貯蔵するのに対し、地上200トン、地下1300~1500トンも貯め込んでくれるからです。
これは、マングローブ林の土壌が、葉や枝が堆積して泥炭に近い状態になっていて、ぬかるんだ土が想像以上の炭素を蓄えるため。だからなおさら、大切にしなくてはならないのですが。。。
近ごろは温暖化によって、大型化した台風でなぎ倒されたり、海面が上昇して内陸側へ押しやられたり、さまざまな影響が出ています。温暖化の救世主となるはずのマングローブが、温暖化でピンチに陥りつつあるとは、なんとも皮肉なものでありますね。
30分ほど川を遡ったところで、折り返しの船着き場に到着。ここでいったんボートを降りて、木道を30秒ほど歩くと、、、
サキシマスオウの大木が。
サキシマスオウというのは、準マングローブと呼ばれるマングローブの仲間で、根っこがまるで屏風を立てたような板状になっているのが特徴。板状根(ばんじょうこん)というそうですが、なんとも不思議な形ですねえ。ちなみに、ここにあるのは樹齢約400年という日本最大の巨木だそうです。
ボートはここから河口へ戻り、クルーズは70分ほどで終了。帰路の途中で、マングローブ林のはるか上空を飛んでいくカンムリワシを見られたのは、実にラッキーでした(あっという間に飛び去ってしまったので写真は撮れませんでしたが)。
さあ、マングローブクルーズで南国気分が盛り上がったところで、宿へ向かいましょう。今夜の宿泊先は、島北西部の「ペンション星の砂」さんなので、またまた上原港へ向かってドライブです。
午後6時ごろに到着したら、すぐに夕食タイムでした。目の前に海を眺めながら、沖縄産の「オリオンビール 」で乾杯~!
マグロのお刺身やソーメンチャンプルー、モズクの味噌汁など、地元産食材をたっぷり使った料理がとってもおいしかったです~!
……さて、宿メシを食べ終わったのが午後7時すぎ。寝てしまうにはまだ早いですね。というわけで、、、
南国の夜遊びへGO!
もちろん、食欲の方ですけど。
ほかに何があるんだ?とか、聞か・ない・のっ!(姫ちゃん風)
宿の人に、「地元の食べ物とお酒を楽しめるところはありませんか?」と相談してお店を紹介していただき、クルマで送ってもらっちゃいました。なんでも、西表島内にはタクシーが2台しかないため、夜遊びしたい観光客は宿とお店で往復の送迎をするのが島のやり方なんだそうです。
で、紹介してもらったのが月ケ浜ビーチの近くにある「Kitchen inaba 」さん。地元の食材にこだわる--がモットーのお店だそうで、楽しみ、楽しみ。。。
お店の中は、オッシャレーなカフェ風で、まるで海外の離島リゾートみたいな雰囲気。でも、「本日のおすすめ」が書き込まれたボードを見ると、いかにも西表島らしい食材の料理がいっぱい並んでいます。
「メニューの上から順に持ってきてください」
という言葉がのど元まで出かかりましたが、すでに宿メシを食べており、しかもダイエット中という身ゆえ、厳選チョイスで臨んでみました。
まずは、「グルクンのお造り」(900円)。
グルクンは沖縄の県魚で、和名はタカサゴ。フエダイ科に属する、いかにも南の島らしい魚です。お味はトビウオとマアジの中間といった感じで、独特の香りがあります。この香りが、泡盛のピッチを速めちゃうんだよな~!
お造りの下に敷いてある大きな葉っぱは、沖縄特産の「月桃(ゲットウ)」というショウガ科の植物です。このような料理の飾りのほか、肉や魚を包んで蒸し焼きにしたり、観葉植物にも利用されるんですよ。
そうそう、このお皿は月桃のほかに、海ぶどうも飾りとしてふんだんに使われていました。東京の沖縄料理店だったら、わざわざ1品の料理として注文しなければいけないのに、さすが西表島ですね。プチプチした食感がたまりません~!
お次は、「西表産イノシシのタタキ」(1200円)。
西表島は、野生イノシシが特産のひとつです。イノシシは通常、臭みが強くて固いんですが、西表産は臭みがなくて柔らかいのが特徴とされています。いただいてみると、ほんとに臭みがなくて、それでいて滋味豊か。獣肉であることを忘れてしまいそうな上品な味わいに、泡盛のピッチが早まること、早まること!
続いて、「夜光貝のバター焼き」(1000円)。
ロマンチックな名前のこの貝は、サンゴ礁に住むサザエ科の大型巻き貝です。サザエの仲間だけあって、身は実にコリコリしていますよ! バターとニンニクが、海の香りにとってもよくマッチして、おいしいなあ。。。
今度は、「やいま牛の串焼き」(1500円)。
「やいま」っていうのは、地元の言葉で「八重山」のこと。八重山諸島は、石垣島、西表島を中心に黒毛短角牛の生産が盛んです。で、その多くが三重県松阪市に運ばれて肥育後、松阪牛として出荷されているんですよ。
そんな素性のやいま牛ですから、おいしくない訳がありません。実にやわらかくてジューシーで、う~、たまらん! サシ(霜降りの入り加減)もほどほどで、いいお肉の味がたっぷりと楽しめました!
さらに、「ガザミ汁」(1500円、おにぎりつき)。
西表島のマングローブ林流域に住むノコギリガザミ(ワタリガニの仲間)を味噌仕立てにしたものですね。マングローブの味がしたかどうかは不明ですが、ワタリガニらしい、とってもいいおだしが出ておりました。身もふっくらして、おいしかったぁ~!
それにしても、これだけでっかいハサミを持ったワタリガニって、本体もずいぶん巨大なんでしょうねえ。チャリじいは、房総半島や鹿島灘の周辺でカニ釣りをよくやりますが、これほどの大物を釣ったことはありませぬ。もし釣れちゃったら、ハサミにはさまれるのが怖くって、放流しちゃうかも(笑)。
最後は、「イラブー汁」(1600円、おにぎり付き)。
イラブーっていうのはもちろん、コブラ科に属し、ハブの70~80倍も強力という毒を持つ「エラブウミヘビ」のことですね。今年の4月18日に出張で沖縄本島に来た ときに、北中城村(きたなかぐすくそん)の「カナ」さんで初めて食べて以来、2度目の挑戦であります。ここんちのイラブーは、昆布だしの汁で、キャベツといっしょに煮込んでありました。
これが猛毒のエラブウミヘビです。
沖縄本島のカナさんでは、乾燥したイラブーを使っていましたが、ここんちでは「乾燥させずに冷凍保存したものを選んでいる。季節によっては生のまま使います」とのことでした。お店ごとに、やり方が違うものなんですね。
イラブーの薬効はすばらしく、4月に食べたとき、すぐに身体が熱くなって汗ばむほどでしたが、今回も食べてまもなくポッポとしてまいりました。うぉ~っ、パワーつきそう! イラブー効果、相変わらず恐るべしです。あ、味の方は見た目のおどろおどろしさとは裏腹に臭みもなく、上品な白身魚みたいで実においしかったです!
西表島らしいお料理をめいっぱい楽しんで、イラブー汁でパワーも補給しちゃったから、前夜の完徹やお仕事の疲れは完全に吹っ飛びました。西表島でのお仕事はあともう1日。なんとかがんばり抜けそうな気がしてきましたよ! というわけで、、、
すみません、もう少しつづきます。
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