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2010年3月12日 (金)

【福井出張ライブ・その2】 敦賀ヨーロッパ軒さんでパリ丼~!

 

きょうは朝っぱらから新幹線の車内で「懐石弁当 大人の休日 ~春~ 」なんてえものをガッツリ食べて、思いっきり睡魔に襲われてしまいましたが、なんとか乗り過ごさずに米原で北陸本線に乗り換え、敦賀市へ無事到着することができました。ホッ!

午後はけっこう集中してきちんとお仕事をこなし、夕方近くに福井出張の業務がすべて終了。さあ、あとはフリータイムです。地元でおいしい夕食を食べていきましょ~!

で、敦賀市周辺でなにかおいしいものはないか、当ブログとtwitter の両方でみなさまにお尋ねしたところ、@himiyoshi さんが、「敦賀ヨーロッパ軒 のパリ丼っていうのがおいしいよ!」と教えてくださいました。

 

 

 

むむっ、パリ丼とな?

 

 

 

パリって、おフランスのパリ? いったいどんな料理なんでしょう。しかもお店の名前がヨーロッパ軒。もしかしたら、EUのアンテナショップ? これは確かめてみなければなりますまい。

 

 

まず、場所を調べるためにネットでググってみると、ヨーロッパ軒さんというのは福井県内に20軒近くあることがわかりました。で、多くは店名に「敦賀」がつかない「ヨーロッパ軒 」で、福井市に総本店があるようです。

で、敦賀市内にあるのはいずれも「敦賀ヨーロッパ軒 」で、敦賀市相生町に本店がありました。ふぅん、これならお仕事先からの帰り道だな。というわけで、、、

 

 

 

敦賀ヨーロッパ軒の本店へGO!

ひょっとして、「ロン丼」なんてのもあるのかな?(笑)

 

 

 

まだ道のあちこちに雪が残っている敦賀の街を、ぶらぶらと歩きます。

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そろそろこのへんかな~ってあたりにきたら、道ばたに、こんな車が。

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なんちゅう車だ、いったい。でも、なにやらお店の名前も書いてありますねえ。これが駐めてあるってことは、、、

 

 

 

はい、敦賀ヨーロッパ軒本店を発見~!

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いやあ、でっかい建物ですねえ。これぜ~んぶが敦賀ヨーロッパ軒 本店です。まるでお城だな、こりゃ。 

 

 

1階はロビーだけで、レストランは2階。トントントンッと階段を上がり、席にすわるとまず、、、

 

 

 

 

ヤカンにたっぷりのお茶がド~ン!

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うひゃひゃっ、洋食屋さんなのにぃ~っていう思いや、威容を誇る外観とのミスマッチ感で思わず笑っちゃったけれど、いいなあ、こういうの!

 

 

 

さっそくメニューを眺めると、お~、あったあった。「パリ丼」(840円)を見っけ~! 速攻で注文です。テーブルで4~5分待っていると、来た来た。。。

 

 

 

これが噂の「パリ丼」です!

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ほんとは、丼にふたがついていましたけれど、その写真は割愛。。。

 

 

ほかほかごはんの上に、やや薄めの揚げものが2枚。へえ、見た目はわりとシンプルですね。どれどれ。おっと、その前にソースをかけなくちゃ。

テーブルの上にはソースが置いてなかったので、店員さんを呼んで「すみません、ソースください」とお願いすると、「それ、もうソースをくぐらせて味がついていますから、そのまま召し上がってください」というお返事。ああ、そうなんだ。じゃあ改めて、、、

 

 

いっただっきま~す!

 

 

厚みが1センチちょっとぐらいの謎の揚げ物体Xをパクリ! お~、これ、メンチカツだ。衣はカリッとしていて、でもしっかりとソースの味がついています。

薄めに仕上げてあるのに、中の具は意外とふんわり。それでもって、ジュワッと肉汁があふれてきますよ! 写真じゃわかりづらいですが、お肉はほんのりとピンク色なんです。もちろん、ちゃんと火は通っていますけど。

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へえ~、これはおいしいな。こういうメンチカツは、食べるの初めてだあ。ソースをさっとかけまわしてあるごはんも実にいい感じ! でも、いったいどうしてこれが「パリ丼」なんだろう。。。

 

 

理由がどうしても気になったので、お店の方に聞いちゃいました。すると、説明してくれましたよ~、ヨーロッパ軒敦賀ヨーロッパ軒 の関係も含めて、思いっきり詳しくきっちりと(笑)。

 

 

まず、福井市のヨーロッパ軒 は、明治末期にドイツのベルリンで料理修業した高畠増太郎という人が、大正13年に創業した洋食屋さん。高温でカリッと揚げた小ぶりなカツを数枚、ドイツ仕込みのウスターソースにさっとくぐらせただけで、卵でとじずにごはんに乗っけるという、いわゆる「ソースカツ丼」の元祖なんだそうです。

高畠さんは最初、大正2年に東京・鶴巻町(いまの早稲田大学の近く)でヨーロッパ軒を開き、同じ年に都内で開かれた料理発表会で、初めてソースカツ丼を披露したといわれています。ちなみに、ちょうど西洋文化の影響で新しい風俗や流行が広まりはじめた時期で、この店名も料理も、当時はもんのすごくモダンでハイカラだったんですって。

ただ、このお店は大正12年の関東大震災で全壊してしまい、そのため高畠さんは出身地の福井市で、「第2」のヨーロッパ軒 をオープンしたとのことでした。だから、現在は福井市のヨーロッパ軒 総本店が、ソースカツ丼の元祖といわれるわけ。

 

 

さて、福井市のヨーロッパ軒 総本店には、敦賀ヨーロッパ軒 の初代店長さん(昨年お亡くなりになったそうです)が、12歳から勤めていました。で、昭和14年にのれん分けしてもらい、自分のお店である敦賀ヨーロッパ軒 を興したそうな。

当然、ソースカツ丼が名物でしたが、オリジナリティを出すために、福井市の総本店とは「秘伝のソース」の味つけを変えてあり、どっちかっていうと、敦賀の方があっさりめだといわれています。

 

 

この初代店長さんは一時、フランスのパリに渡って料理修行の日々を送りました。で、帰国してからその経験をもとに考案した新メニューが「パリ丼」なんだそうです。

いってみれば、ソースカツ丼のカツを、メンチカツ(地元の方はミンチカツと呼ぶみたい)に置き換えただけなんだけれど、まだ昭和のはじめごろですから、メンチカツっていうのはもんのすごくハイカラな洋食メニュー。それを思いっきり和風な丼めしに乗せちゃおうっていうのは、かなり斬新な発想だったんでしょうね~。

若狭湾に面した敦賀市は、大正から昭和初期にかけて、ウラジオストック航路に接続する「欧亜国際連絡列車」の日本側入口として大変なにぎわいだった街。北陸のモダンガールやモダンボーイ(当時はモガ・モボですね)も、デートの途中でパリ丼を食べたりしたのかなあ。。。

 

 

で、敦賀ヨーロッパ軒 のメンチカツは、普通のやつみたいに全体的にふっくらふんわりしているわけではありません。揚げる手法は完全にソースカツ丼流で、どこか硬派なイメージが漂っています。

衣がカリッとしているのは、200度という高温で揚げてあるせい。中身がピンク色で、ときどき「生じゃないのか?」と文句をいう人が出るほどなのは、揚げ油からサッと取り出して、余熱で火を通しているから--ということでありました。

 

 

ふぅ~。だいぶ長くなってしまいましたが、歴史教養講座「パリ丼とわたし」、お楽しみいただけましたでしょうか(笑)。あ、そうそう、パリ丼は敦賀ヨーロッパ軒 のオリジナルメニューだけれど、いまでは福井市のヨーロッパ軒 総本店でも提供しているようです。

 

 

ところで、いっつも出張は1人で行くチャリじいでありますが、今回はめずらしく、現地で同僚と合流したのであります。で、敦賀ヨーロッパ軒 本店へも、同僚と一緒にお邪魔したんです。この同僚が今回の出張では、実に役に立ってくれました。

お仕事の話? ノー・ノー。せっかく元祖ソースカツ丼系のお店に来たんだから、パリ丼だけじゃなく、そっちも食べて行きたいじゃないですか。で、パリ丼とソースカツ丼を1つずつとって、メンチカツとトンカツをシェアしたってえわけ。これは、2人でお店に入った強みですよね。とても1人じゃ2人前は食べられません。

 

 

 

 

で、これが「カツ丼」(840円)です。

あ、福井県ではソースカツ丼が当たり前なので、これをカツ丼と呼びます。もちろん、メニューにもそう書かれています。ちなみに、卵でとじたごく普通のやつは、卵カツ丼などと呼ばれるとか。

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子供の手のひらぐらいのロースカツが3枚。メンチカツのときと同様に、カラリと揚がっていますね。熱い揚げ油(おそらくラードとヘットの混合かな)の香りに、甘辛いソースの香りがからみ合って、もんのすごく食欲をそそります。さっそくパクリ! お~、いい揚がり具合だなあ。

ちょっと脂が多めだけれど、しつこいほどじゃない。それにとってもやわらかいぞ! もしも脂身が苦手だったら、「特製カツ丼」(1050円)にすると、お肉がヒレに変わるそうです。

 

 

いやあ、実は福井県の名物料理って、若狭湾の魚介類なのかなあ……なんて事前に想像していたんですが、こういうのも楽しいですね。だいたい、ソースカツ丼の元祖が福井県だったなんて知らなかったし。どうもごちそうさまでした~! & @himiyoshi さん、どうもありがとうございました~!

 

 

 

すっかり満腹になって敦賀ヨーロッパ軒 を出てから、腹ごなしに敦賀駅までぶらぶらと歩きました。駅に着いたころには、もう空は真っ暗で、駅前のロータリーのライトアップがやけにきれいに見えたのでパチリ!

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このあと、北陸本線と東海道新幹線を乗り継いで東京へ帰ったわけですが、車内でパソコンのバッテリーが上がってしまい、チャリじいはパニックに陥ってしまいました。でもまあそのへんの話は、「その1.8 」で書きましたから、もういいですよね。

その影響もあって、いまこれを書いているのは12日(金)の午前2時。さすがに眠くなってまいりました。まだあと1日、今週もお仕事をしなくちゃならないし、横になることにいたしましょう。長々とお付き合いいただいて、みなさま、どうもありがとうございました~!

 

 

 


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コメント

おはようございます。
食の歴史を勉強をさせていただきました。素晴らしい記事ですね。雑誌に載せられるのではないでしょうか。こういう食の旅に行くには、チームで行動しシェアしながら何種類も食べたいですね。

投稿: kincyan | 2010年3月12日 (金) 06時00分

「福井出張ライブ」楽しく拝見させていただきました。

「午後はけっこう集中してきちんとお仕事をこなし」と有りますが、
「懐石弁当 大人の休日 ~春~」と云い、「敦賀ヨーロッパ軒 のパリ丼」と云い美味しい出張ですね~。 ^^
本当に見ていると食べたくなるレポートです!

投稿: ぽち | 2010年3月12日 (金) 10時19分

こんにちは。
ちっともパリらしくないパリ丼でしたなぁ。
ロン丼がなくて残念。

投稿: カノッチ | 2010年3月12日 (金) 13時25分

どもども^^
お口に合ったみたいで良かったです。紹介したはいいけど
ダメだったって、けっこう凹みますからね~。

ワタシはパ軒(略しますw)に行く時はパリ丼に
カツを一枚トッピングします。これでカンペキw

投稿: himiyoshi | 2010年3月12日 (金) 17時26分

パリ丼おいしそうです。
福井はソースカツ丼も有名なので、両方食べられてよかったですね。
twitterで出張先の食べ物屋さんの情報まで教えてもらえるなんて便利な時代ですよね。
応援ポチッ☆

投稿: くろばい | 2010年3月12日 (金) 23時07分

【kincyan さま】
コメントありがとうございます!

>おはようございます。食の歴史を勉強をさせていただきました。素晴らしい記事ですね。雑誌に載せられるのではないでしょうか。

でへへ、過分なおほめをいただき、恥じ入るばかりでございます。それにしても、ますます何がテーマのブログなのか、わからなくなってきてしまいました(笑)。

>こういう食の旅に行くには、チームで行動しシェアしながら何種類も食べたいですね。

ほんとです。1人で食べられる量は、いくら巨体のチャリじいとはいえ限界があります。何人かでシェアして、ちょっとずつ楽しむのが理想なんですが、ふだんは単独出張ばっかりなもので。。。


【ぽち さま】
コメントありがとうございます!

>「福井出張ライブ」楽しく拝見させていただきました。

ありがとうございます~! やたらと長くなってしまい、読みにくくてすみませんでした~。

>「午後はけっこう集中してきちんとお仕事をこなし」と有りますが、「懐石弁当 大人の休日 ~春~」と云い、「敦賀ヨーロッパ軒 のパリ丼」と云い美味しい出張ですね~。本当に見ていると食べたくなるレポートです! ^^

あははっ、これでも一応、お仕事はきちんとこなしているんですよ! ただ、せっかくふだん行かない土地に出張しているのだから、せめて食だけは楽しむようにしております。少々、楽しみすぎかもしれませんけれど!(笑)


【カノッチ さま】
コメントありがとうございます!

>こんにちは。ちっともパリらしくないパリ丼でしたなぁ。

確かに、料理そのものからパリの憂愁は感じられませんでしたねえ(笑)。考案された料理人さんの、修行時代の思い入れにちなんだネーミングだったんですね。ヨーロッパやパリという単語にハイカラさがにじんでいた、古き良き時代のレトロ丼でありました。

>ロン丼がなくて残念。

あはっ、私もほんとにそれ、あったら楽しいなあと期待したんですけれどね。そういうダジャレに走るお店ではなかったみたいです。


【himiyoshi さま】
お~、いらっしゃいませ! コメントありがとうございます!

>どもども^^ お口に合ったみたいで良かったです。紹介したはいいけどダメだったって、けっこう凹みますからね~。

いいお店をご紹介いただいて、ほんとにありがとうございまいした! すっごく気に入りました。ほかにも「スカロップ」なんてそそられるメニューがあったので、またいつかお邪魔してみたいと思っておりますよ~!


>ワタシはパ軒(略しますw)に行く時はパリ丼にカツを一枚トッピングします。これでカンペキw

あ、なるほど。そういう手があったんですね! さすが地元の方は食べ慣れていらっしゃいますね。それだったら、丼ひとつでメンチもカツも両方楽しめるなあ。よ~し、今度はそのカンペキメニューに、スカロップをサイドオーダーしてみます。さすがにそれは食べ過ぎかなあ(笑)。


【くろばい さま】
コメントありがとうございます!

>パリ丼おいしそうです。

でしょでしょ? トンカツじゃなくてメンチっていうのはめずらしいですよね。かな~りおいしかったですよ~!

>福井はソースカツ丼も有名なので、両方食べられてよかったですね。

不勉強で、ソースカツ丼が福井の名物だとは知らなかったんです。出かけるまで、越前ガニはもう終わりだろうけど、ホタルイカとか海産物系のことばっかり考えていたので、とっても意外でした。パリ丼と両方食べられて、ほんとによかったです(笑)。

>twitterで出張先の食べ物屋さんの情報まで教えてもらえるなんて便利な時代ですよね。応援ポチッ☆

実は、出先の食べもの屋さん情報をtwitterで教えていただいたのは、これが3回目であります。1回目は厚木のシロコロ、2回目は武蔵境のラーメン屋さんと三鷹のメンチカツでした。

twitterだと、生のクチコミ情報をダイレクトに、しかも素早く教えていただけるので、とってもありがたいです。おもしろいメディアですよね! 応援ポチッ☆ありがとうございました~!

投稿: チャリじい | 2010年3月25日 (木) 14時17分

おはよっす♪おんちゃん?朝からはパ軒はやってえんのけの?なんや~やってえんのけの~(笑)あのさ…私自分で福井弁 お話ししましたが何を言っているのか福井弁はフランス語より難解でした…あ~頭が頭が…じゃ又ね♪マリアエンゼルより…

投稿: ラストエンゼル | 2011年3月24日 (木) 06時12分

この記事へのコメントは終了しました。

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